チーム医療
熊本大学附属病院看護部 チーム医療

 

 

医師、看護師、ME、MSW、放射線技師、管理栄養士、理学療法士、事務職など、多様な医療スタッフが各々の高い専門性を前提に目的と情報を共有し、業務を分担しつつ、お互いに連携・補完し合い、患者様の状況に的確に対応した医療を提供しています。当院では約20名の専門・認定看護師及び、多くのジェネラリストがチーム医療で活躍しています。

主なチーム活動

チーム医療 概念図

  • 栄養サポートチーム(NST) 
  • 緩和ケアチーム 
  • 感染制御チーム 
  • 褥瘡対策チーム
  • リスクマネージャー会議 
  • 心臓血管ケアチーム(CCT) 
  • がん診療 
  • 地域医療連携

この他にもたくさんの職種が患者様・ご家族を中心に連携しています

チーム紹介

緩和ケア

緩和ケアチーム

緩和ケアチームは医師、看護師、薬剤師、栄養士、歯科衛生士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカーで構成されており、がん患者様とそのご家族に対してさまざまな症状緩和や、ニーズに対応するための診療サポートを展開しています。入院中の患者様には病室に伺って面談をしたうえで、その人にとって効果的な症状緩和やケアの方法を、主治医や病棟看護師と一緒に検討します。さらに退院後も緩和ケア外来で診療を継続しています。 

 

岡本 泰子 緩和ケアセンター

がん化学療法認定看護師 岡本泰子

最適で最善のがん医療を苦痛なく提供できるように多職種でサポート

緩和ケアとは主にがん患者様やご家族の心身のつらさをやわらげ、より豊かな人生を送れるように支えていくケアです。緩和ケアチームでは、最適で最善ながん医療を苦痛なく提供できるように主治医や担当看護師と連携を取り、がん患者様やご家族ひとり一人に対して、多職種で効果的な症状緩和やニーズに対応するための診療サポートを展開しています。退院後も緩和ケア外来で診療を継続しており、専門・認定看護師によるがん看護外来の本格稼働もめざしています。看護師として大切にしているのは患者様やご家族との信頼関係を築くこと。患者様が不安や困っていることを表現しやすいよう、コミュニケーションをとっています。また、最新のがん医療や緩和ケアに関する研修、コミュニケーションスキルの研修、専門看護師が集まって行う事例検討会、関連学会などへの積極的な参加や看護研究に取り組み、日々スキルを磨いています。チームでは、多職種で構成される医療チームが円滑に機能するよう、主に調整役の役割を果たしています。

 

緩和ケア 麻酔医

医師(麻酔科) 吉武 淳

看護師はチーム医療に欠かせない存在です

緩和ケアチームのリーダーとして患者様とご家族のニーズを明確化し、目標設定をします。そして、カンファレンスを企画して、その実施においてリーダーシップを執ります。また、身体症状担当医として苦痛の病態を評価し、マネジメントを考え、患者様とご家族の日常生活改善につながる医療の提示に努めています。看護師とは一緒に患者様との面談を行い、それぞれの専門性を活かして、全人的医療の観点から意思決定の支援を行っています。看護師は、患者様やご家族の想いや生活を最も理解している医療者です。チーム医療はもちろんのこと、医療・福祉全体においても欠かすことのできない存在です。

 

栄養サポートチーム(NST)

NST

NSTは、専門知識を持った医師、NST専門療養士の資格を取得した看護師、栄養士、薬剤師に加え、管理栄養士、糖尿病療養指導士、臨床検査技師で構成されており、院内で栄養状態のおもわしくない患者様の改善に取り組んでいます。まず、週1回開かれるカンファレンスで栄養障害のある患者様の状態を把握し、その後ラウンドを行います。そして、チームメンバーで検討し、適切な栄養指導と栄養管理法を提案して実施するようはたらきかけます。また、栄養治療の啓蒙活動やNST専門療養士を目指す研修生の受け入れも行っています。異なる職種のスタッフが別々に治療やケアを行う体制では情報が限られ、効果があがらない場合があるため、多職種のメンバーが連携・協力することでこのような状況をなくし、効果を高めることがNSTのねらいです。

 

NST 看護師

橋本 房枝

食事の好みや摂取状況など細やかな情報を伝えることが大切です

看護師は患者様の食事の好みや摂取状況など、データにはあらわれにくい細かな情報を最も知っているメンバーであるため、これらの情報を正確に分かりやすく伝える役割を担っています。例えば、私は耳鼻咽喉科の病棟に所属しているのですが、ここでは放射線治療を受ける患者様が副作用の口内炎や喉の炎症のために食事を摂りにくくなる場合があります。このような患者様の状態を注意して観察し、さらにこれまでの治療・看護の経過を考慮して意見を述べるように心がけています。もうひとつ、メンバー間や、チームと患者様との調整も看護師の大事な役割です。各職種の意見を伝えるためには内容をしっかりと理解する必要があるため、常にスキルアップに努めています。私はまだチームでの経験が浅いので、積極的に研修に参加して多くの知識や技術を吸収し、患者様のQOLの向上に貢献したいと思います。

 

NST 管理栄養士

管理栄養士 前中 あおい

看護師さんはチームの“かなめ”です

NSTで管理栄養士が活動するうえで、看護師さんとの連携は欠かすことはできません。例えば、食欲はあるのに口や喉に炎症があって飲み込みにくいということは看護師でなければ分からないことで、その情報によって“とろみ”をつけて食べやすくすることができます。このように細かな情報をメンバーに伝えてくれる看護師は、チームの“かなめ”となる存在です。

感染制御チーム(ICT)

ICT

医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師、事務担当者など多職種で構成されるICTは、院内で問題となる感染症の発生動向を注視し、感染の予防と発生した場合に急激に感染が広まらないように対応する役割を担っています。具体的には、週1回チームメンバーが集まるコアミーティングを開いて情報共有と検討をするほか、MRSAなど薬剤耐性菌が検出されている部署のラウンドを行っています。さらに、月1回全部署のラウンドを実施して、手洗いや環境整備状況などを確認・評価し、それを各部署にフィードバックして改善をうながすことで感染が拡大しないようにしています。 当院には専任の感染管理認定看護師が2名所属しており、きめ細やかな情報収集と効果的な発信を行っていることが特長です。

 

 

ICT 看護師

感染管理認定看護師 藤本 陽子

チームの活動をスムーズにするため院内全体の調整を行っています

患者様と職員を感染から守るために、予防と環境改善に努めることが感染管理認定看護師の役割です。主な活動として、感染の発生状況を把握するためのサーベイランスの実施と、その結果に基づく防止対策、衛生的な医療環境の維持、感染管理プログラムの作成などが挙げられます。また、ICTでは調整役も担っています。ICTの活動は病院全体におよぶため、チーム内のメンバー間だけでなく、各部署、診療科、検査部、事務と調整を図ることが重要です。いち早くキャッチした情報を、どのメンバーに、どのようなかたちで伝えることが適切なのかを判断するのも私たちの役割です。 感染管理はすべてのスタッフと患者様が実践してはじめて効果があらわれます。当院では現在、すべてのスタッフと看護学生を対象にした研修を実施するほか、各部署でリーダー的な役割を果たす感染リンクナースの育成に取り組んでいます。

 

ICT 医師

医師 川口 辰哉

チームの活動をスムーズにするため院内全体の調整を行っています


ICTにおいて医師は院内の状況やチームメンバーの意見を考慮しながら、チームの活動の方向性や内容を統括する役目があるため、調整役を担う看護師との連携は重要です。医師が持つ診療面の知識と看護師をはじめとするメンバーの情報や知識を合わせることで、より効果的な感染対策が可能になるので、これからもパートナーとして協力・連携していきたいと考えています。